でっかい食べ物っていいですよね。
誰でも一度はホールケーキ丸ごととか、バケツプリンとか、ダチョウの卵の目玉焼きとか夢見たことあると思うんですよね。ないですか。あるだろう。あるはずだ。
絵本にも、でっかい食べ物が出てくる作品が結構ありますよね。
標準よりかなり大き目かな?というのから、規格外にでっかいやつまで。
というわけで今日は我が家にある、でっかい食べ物絵本です。せっかくなので主観によるでっかさランキングに沿ってお届けします。
第六位「もっともっとおおきなおなべ」
ねずみが作るきのこシチュー。味見をしてるうちにどんどん量が増えてきて…
いろんな動物たちが食材をプラスしていき、どんどん大きなおなべが必要になっていく!
お話の楽しさはもちろんのこと、どいかやさんの、どこか懐かしい動物たちの絵がめちゃくちゃかわいらしい一冊です。
栗やミルクの入ったシチュー、これがまた美味しそうでねぇ。
第五位「りんごがドスーン」
これはうちの娘が2歳ころに一番のお気に入りだった絵本です。あまりにも何度も読むようにせがむので、私が止めなければ連続何回読めと要求するのか試してみたことがあるんですよ。そしたらなんと、13回。
いくら短いお話だからって、さすがに口の中カラッカラになりました。
声に出して読むとリズムが快いんですよねえ。起承転結のシンプルさ、ラストの安堵感も素晴らしい。
1~3歳くらいの幼いお子さんに絵本をプレゼントするとき、真っ先に思い浮かぶ絵本です。
第四位「ぐりとぐら」
![ぐりとぐら [ぐりとぐらの絵本] (こどものとも傑作集) ぐりとぐら [ぐりとぐらの絵本] (こどものとも傑作集)](http://ecx.images-amazon.com/images/I/41TQ3K3C6GL._SL160_.jpg)
- 作者: なかがわりえこ,おおむらゆりこ
- 出版社/メーカー: 福音館書店
- 発売日: 1967/01/20
- メディア: ハードカバー
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はいみなさま声をそろえてご一緒に!
「ド定番!!」
定番中の定番。名作中の名作。
ぐりとぐらのカステラのあの、ふんわり膨らんで、それでいてなんとなく儚げな姿を夢にまで見たお子さんorもとお子さんが、日本中に何人いることか。
食べ物の大きさ的には、前掲の「りんごがドスーン」といい勝負かなと思ったんですが、名作に敬意を表して上位に推させて頂きました。
読むたびに、ラストの卵の殻carの動力が気になりますが、こまけえこたあいいんだよ。
第三位「ポテトむらのコロッケまつり」
これは今年出た絵本。絵は私が大好きな出口かずみさんです。
じゃがいもを丹精込めて育てたおばさんが、たくさんできたじゃがいもで、何かみんなに喜んでもらえるものはできないか?と考えた末、大きな、大きなコロッケを作ることになりました。
個人的にこういうお話で大切なのは、作成のプロセスの描写だと思うんですよ。
突飛な大きさのものだからこそ、畑で育てるところから、準備の段階をしっかり描く。そこに出口さん一流の飄々としたユーモアが散りばめられていて、とても楽しくて味わい深いのです。
突拍子もない大きさのコロッケが、ページをめくるたび、できそうかも…できそうだな?という気になっていく。最後のページのざっくりほっくり美味しそうなこと!
鼻先に、ソースの香りが漂ってきそうな絵本です。
第二位「ジャイアント・ジャム・サンド」

- 作者: ジョン・ヴァーノン・ロード,安西徹雄
- 出版社/メーカー: アリス館
- 発売日: 1976/04/30
- メディア: 大型本
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「ジャイアント・ジャム・サンド」のタイトル通り、超巨大なジャムサンドを作るお話なんですけどもね。
この食べ物絵本が、他とは一線を画しているところは、
「人間が食べるために作るわけではない」
というところ。
ある日突然、村にやってきた400まんびきのハチの大群。
困り果てた村人たちが考え付いたのは「巨大なジャムサンドを作ってハチをおびき寄せよう」という突っ込みどころしかないこと。
そしてその過程も明らかに規格外。食パンを焼く型は、廃工場。もう一度言います、パンを焼く型は、廃工場です。
トラックでジャムを運び、スコップで巨大なスライスパンに塗る。おびき寄せたハチをどうするか…
それは読んでのお楽しみです。(食べ物は粗末にしてないので安心してお子さんに読んでくださいね)
この本、翻訳の妙なのか、ものすごく声に出して読みやすいんですよ。基本は七五調で、リズミカルにぽんぽんぽん、と読めてしまう。
小学校の読み聞かせで困ったときはとりあえずこれ、という、個人的にとても頼りにしている本であります。
そして栄えある(?)第一位、「よしおくんがぎゅうにゅうをこぼしてしまったおはなし」

よしおくんがぎゅうにゅうをこぼしてしまったおはなし (レインボーえほん)
- 作者: 及川賢治,竹内繭子
- 出版社/メーカー: 岩崎書店
- 発売日: 2007/04
- メディア: 大型本
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でっかい食べ物、というか、大量の牛乳、の絵本なのです。とにかくスケール感は段違いです。
よしおくんがうっかり倒してしまった牛乳びんから、牛乳がどんどんこぼれてしまって…とまらなくて…
世界が牛乳に水没するお話です。牛乳だから水没じゃないか。牛乳没。
シュールな展開ながらもきっちりとした起承転結、そして最後はハッピーエンド。
読めば牛乳が飲みたくなるような、ちょっと牛乳が怖くなるような…
100%ORANGEとして活動されている、及川賢治、竹内繭子ご夫妻の、デザイン面でもさすが!と唸らされる絵本です。
番外編
はい番外編です特別賞です、「オッベルと象」。
これはまったく食べ物絵本じゃないんですけども、小学校の国語の教科書でこれを初めて読んだときから、私の頭の中には
「そいつで上手に腹をへらし、ひるめしどきには、六寸ぐらいのビフテキだの、雑巾ほどあるオムレツの、ほくほくしたのをたべるのだ」
という一文が強烈に焼き付いてしまったのですよ。
これのおかげで、たまにステーキを焼くときにはフライパンからはみ出るくらいの肉じゃないと物足りないし、オムレツを焼くときには6人家族で卵10個をいちどにエイヤっと焼いてしまうのですね。のんのんのんのんふるうのだ。そしてほくほくしたのをたべるのだ。
というわけで、でっかい食べ物絵本でした。
今は、どんぶりに作った茶わん蒸しが食べたいです。おなかすいた。